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妊娠12週以降 中絶ピルで予期される痛みと出血

ここでは、12週を過ぎて中絶ピルを使って中絶をする場合に予期される痛みや出血を紹介します。

 

妊娠12週になると、胎盤も完成し、流産しにくくなるのと同じように、中絶ピルを使った中絶も、12週前の中絶とは異なります。リスクも高まりますので、12週以降の場合、中絶ピルが合法的に使用されている国々では、自宅ではなく病院内で行われます。国によって事情が異なりますから、病院内で中絶ピルを使って中絶をすることは不可能な場合でも、何かあった時にすぐに病院に駆けつけられる距離で、しっかり準備をした上で、薬の使い方の指示を注意深く読んだ上で中絶を行なってください。妊娠20週を過ぎていると、胎児が母体外で生存可能な場合もあり、リスクも高まりますので、中絶をピルを使っての中絶は絶対に行わないでください。

予期される出血と痛み

少量の出血や吐き気を経験した女性もいますが、通常、ミフェプリストンを服用した時点では副作用は出ません。

ミソプロストール服用後、出血や腹部の痛みが始まります。一回目の錠剤を服用した後4時間以内に始まることが多いですが、4時間より後に始まることもあります。ミソプロストール服用後、出血と腹痛に加え、吐き気・嘔吐・下痢・頭痛・目まい・ほてり・発熱・体の震えなどを伴うこともあります。

出血は多くの場合、中絶が始まったというサインです。中絶が進行している場合、出血や腹痛は更に重くなっていきます。最もひどい出血はミソプロストール服用後2時間から5時間以内に起こる場合が多く、24時間以内に徐々に減少してきます。出血量は多くの場合月経よりも多く、ミソプロストール使用後、数日から数週間の間は、血に血栓が含まれることがあります。妊娠週数が進んでいるほど、腹痛や出血は激しくなります。大量の出血と細胞組織が排出されますが、胎児も排出されます。胎児のサイズは妊娠期間により異なります。通常胎児が排出されるまでに10時間から15時間を要しますが、もっと長くかかることも、また短いこともあります。

中絶が完了すると痙攣や出血は徐々に減少していきます。

出血は中絶後、1週間から4週間の間に軽くなり徐々に減少していくのが普通です。時には4週間以上出血があることもありますが、大量出血でなければ個人差の範囲です。最初の月経は中絶を行った4週間から6週間後に戻ってくるはずですが、6週間以降に月経が戻ってくる場合もあります。数週間の差でしたら、これも個人差です。

出血している間は、タンポンは使わず生理用ナプキンをご使用ください。

妊娠12週を過ぎた中絶では、胎児が見えることも

胎児を見ることはショックかもしれませんが、女性達は妊娠が終わったことにより安堵することもあります。胎児を含め、妊娠で体に作られたもの、をどのように処理するかは事前に計画を立てるようにしてください。

妊娠13週目で胎児は8cmまで成長しています。妊娠15週以降の中絶は出産と似ています。破水した際には病院に行ってください。その際、医師は中絶過程を止めることはできません。医師には流産したようだと伝えてください。

妊娠20週間以上の中絶では、胎児は、母体の外で生存可能な場合もあります。リスクも高まります。ですから20週以降の薬による中絶は絶対に行わないでください。妊娠20週目で胎児は体長約25cm、重さ300gになります。

胎児が排出された後、通常、1時間以内に胎盤も自然に出て来ます。

臍の緒は引っ張らないでください!また、胎児や胎盤などが完全に出てこず、部分的にまだ体内にある時、出ている部分を引っ張ったりせず、そのままにして、すぐに病院に行ってください!

妊娠12週を過ぎた中絶では、女性はお産の時のような体験をし、その体験は激しい痛みを伴い、トラウマになるかもしれないことをお伝えしておきます。その際、後日、心理カウンセラーなどとお話をしたり、他の女性の中絶体験を読むなどして、皆がどのような体験をしているのか学ぶことが助けになるかもしれません。そのような場合にはまたご連絡をください。

合併症について

もし、合併症があると思ったならすぐに医師を訪ねてください。中絶を試みたことを医療スタッフに話す必要はありません。「流産したと思う」と伝えてください。医師にはあらゆるケースにおいてあなたを助ける義務があります。

以下の様な場合が合併症です。

-大量出血。

大型生理用ナプキンを1時間に2枚必要とするような大量出血、蛇口をひねった時に出てくる水の様なかんじの出血が大量出血のサインです。

大量出血の際には、直ちにミソプロストールを更に2錠舌下に服用し病院へ直行して下さい。病院へ入る前に錠剤は飲み込むか吐き出すかしてください。子宮付近をマッサージするのも効果があります。(拳を硬いボールを感じるまで下腹部に押し付ける)

-通常よりも大きな塊が出てきた場合。

果物のオレンジよりも大きな塊の排出などはあるべきではありません。オレンジよりも大きい塊が出てきた場合、すぐに病院に行ってください。

-へその緒や胎児の体が全部排出されずに部分的に出ている場合。

絶対に引っ張らず、そのままで病院に行ってください。

これらの症状は自然流産の時と全く同じで、医師には中絶した証拠を見つけることはできません。中絶ピルは、血液検査を含むどの様な検査にもあらわれません。もし膣内で薬を使用した場合には薬が確実に溶けているかどうか指でチェックして下さい。薬の痕跡は薬を挿入した4日後まで発見される恐れがあります。

これらはあくまでも目安であって、出血・腹痛、また、どれくらい出血が続くか、どれくらいで月経が戻ってくるかなどは、若干の個人差があります。少し遅れたり、少し長かったからといって、必ずしも異常な状態であるとは限りません。ですが、上に描写した様な合併症がある場合、また、おかしいな、と感じる場合は、ご自身の体を守るために、すぐに病院に駆けつけてください。症状は流産と全く同じです。

安全な中絶ピル

Women on Webは自分の国で安全な中絶をできない女性を支援しています。医師とヘルプデスクのチームが協働して相談に応じています。質問があればおしらせください。info@womenonweb.org

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