中絶にまつわる七つの神話

ここをクリックし、中絶の神話を読む。薬を使った中絶は本当に危ないのでしょうか?中絶薬は本当に危ないのでしょうか?中絶すると将来妊娠できないというのは本当でしょうか?

薬を使った中絶は本当に危ないのでしょうか?中絶すると将来妊娠できないというのは本当でしょうか?よく耳にする、階段から落ちると流産するというのは本当でしょうか?これらは全て間違っています。このページでは、中絶にまつわる間違った知識と正しい知識を紹介します。

中絶すると将来妊娠できない!?

中絶経験があっても、将来妊娠できます。中絶ピルを使った中絶は、流産と全く同じ症状です。中絶ピルを使って中絶をした経験がある方が妊娠できるということは、流産をした方が、その後、妊娠しているのと同じです。

また、中絶ピルを使った中絶は、中絶外科手術と違い、医療器具が身体に入ることがない、つまり非侵襲的です。流産に近いということは、中絶ピルを使った中絶は、より自然に近いとも言えます。実際、多くの女性は、手術よりもなるべく自然に近い形で、麻酔等は使わずに中絶をしたい、と話しています。

大切なことは、薬の使い方の指示を注意深く読み、従うことが大切です。また、もし、何か合併症があれば、すぐに病院に駆けつけてください。

では、日本の病院で中絶外科手術を受ける場合はどうでしょうか?医療において全く間違いがないということは言い切れませんが、日本の病院では、母体保護法指定医のみが中絶を行うことができます。訓練され医師が中絶をするので、成功する確率は非常に高いといえます。

 

中絶すると乳がんになる!?

中絶をすることにより、乳がんになりやすくなることはありません。

妊娠中絶が、乳がんのリスクを高めると主張する研究がありますが、これは誤りです。研究を検証した後、世界保健機関(WHO)は、中絶を経験した女性が乳がんになりやすくなると結論づける積極的な科学的な理由も、関連性もない、と論じています。(WHO, 2013, 79ページ)

転んで中絶!?

「階段から落ちると中絶する」「バイクから落ちると中絶できる」と言われることがありますが、どこから落ちたり、転んだりする方法は、中絶できないだけではなく、あなたの身体を傷つける非常に危険な方法です。絶対に行わないでください。

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中絶には胎児の父親の同意書が必要!?

中絶するには、胎児の父親の同意が必要であるから、同意がないと中絶できないのでしょうか?私たちは、女性の選択能力が絶対に信頼されるべきだと信じます。あなたも、自分の決断が尊重されるべきであることを忘れないでください。

私たちの団体から支援を受け、中絶ピルを受け取る場合、パートナーの同意書は求めません。私たちは、夫に秘密にしたい場合、親に秘密にしたい場合、誰にも知られたくない等の場合があることを十分認識しています。未成年の方ならば、どなたか成人した方で相談できる方が周りにいるか、サポートしてくれる人たちがいるか確認させていただきますが、それは、あくまでも、妊娠している本人が中絶する過程で、本人を守ってくれる人がいるかどうかの確認のためです。妊娠している本人が誰と話をしたいかは、結局本人が決めることであり、私たちは女性の選択を信頼することを基盤としています。

日本の法律の下、日本の病院で中絶をする場合には、確かに胎児の父親の同意が必要とされています。 しかし、状況は様々ですので、もし、配偶者の同意が取れない場合は、まず病院に相談してみてください。法律には「配偶者が知れないとき、もしくは、その意思を表示することができない、または、妊娠後に配偶者が亡くなった時には、本人の同意だけで足りる」ともあります。日本でも、ごく最近、性的犯罪の結果妊娠した女性が、胎児の父親、つまり加害者の同意が得られないため、病院が中絶をしない、という現状が報道されました。国内でも、これはおかしいという声が上がり、病院は状況に合わせ賢明に対応するよう求められました。あくまでも、あなたの選択が尊重されることは当然の権利であることを決して忘れないでください。

 

インターネットの中絶薬は危険!?

私たちの団体Women on Webは絶対に信頼できます。経験豊かで、困難な状況に置かれた女性を支援することを目的とする医師がオンライン診察を拝見し、薬を服用する女性にリスクがないことを確認します。

私たちが提供する薬は、世界保健機関(WHO)の基準に則って医師たちが選択したものです。薬の使い方の指示も医師により作成されています。世界には、極貧で中絶をできない状況にいる女性や、中絶そのものが犯罪である国に住む女性もたくさんいます。私たちは、困難な状況に置かれている女性を支援することを目的としています。中絶の権利は基本的人権であるからです。

確かに、他の団体により、闇で偽物の薬を売られていることは多々あります。ただ薬を売りたいだけの組織もあるからです。あるいは、薬が本物でも、売る側に医療専門家がおらず、間違った使い方を指示しているかもしれません。

大切なことは、薬が絶対に信頼できるものであり、薬の使い方の指示が正しく、何かあった時にすぐに連絡できる専門家がいることです。私たちの団体Women on Webは、薬を使って中絶をする前・している時・中絶後、女性は私たちとメールを通して連絡を取ることができます。毎日24時間の対応です。

Women on Webの信頼性については、例えば以下のリンクを参照してください。

 

オンライン診察は危険!?

私たちのオンライン診察を拝見する医師は絶対に信頼できます。私たちの活動は女性を信頼することの上に成り立っています。

私たちのオンライン診察でご記入いただく内容は、中絶ピルを使って中絶をするにあたってあなたにリスクがないかどうかを我々の医師が確認するに十分な情報です。女性は自分の身体の状況を知り判断する能力がある、また女性が記入したことは真実である、と、女性を信頼することが私たちの活動の基盤です。

 

自宅で中絶は危険!?

中絶ピルが承認されている国々で、女性は、自宅など自分が選んだ場所で、自分で中絶ピルを使って中絶をしています。世界保健機関(WHO)も、妊娠12週までは、自宅で安全に中絶をできる、と確認しています。 中絶ピルは侵襲性もなく、器具等が体内に入ることはありません。また、中絶ピルが中絶の目的で使われることが禁止されている国々でも、自然流産の際、子宮内に残っている組織を外に出すためにミソプロストールが処方されます。

それでも、万が一何か複雑な事態が起こらない、とは言い切れません。私たちは、併発症が起こった時には、ためらわずにすぐに病院に行くように伝えます。症状は流産と全く同じであり、医療従事者は、すべての人を助ける義務があるからです。

安全な中絶を成功させるために大切なことは、⑴質と効果が信頼できる薬、⑵正しい服用の仕方が提供されること、そして、⑶薬を服用する方が、薬の使い方の指示を注意深く読み従うことです。この全てが揃った時に高い確率で中絶は成功するのです。

保険も全く効かず、中絶が非常に高額である現実を前にして、どうすることもできない女性がたくさんいる中で、危険だ、危ない、とだけいわれても、では女性はどうすればいいでしょうか。安全性が確認されていない薬なら許されないことも分かりますが、薬の安全性は確認されています。妊娠週数はどんどん進むという、一刻を争う状況の中、解決方法を見つけることができない女性を放っておくことはできません。また、望まぬ妊娠は、人間である以上、誰にでも起こりうることです。故に、私たちは活動をしているのです。

さらに質問がある方は、メールをお送りください。info@womenonweb.org

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