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中絶の方法

ここでは、安全な中絶の方法、危険で効果のない中絶の方法を紹介します。日本では、中絶ピルを使った中絶は、まだ許されていません。中絶ピルの支援を求める方は、一番下にある連絡先にメールをお送りください。

安全な中絶の方法

A. 中絶ピル、薬を使った中絶

ミソプロストール(Misoprostol)は、陣痛のような子宮の筋肉の伸縮を起こします。子宮が陣痛のように伸縮することにより、妊娠のために子宮内に作られた組織などが外に出ます。別名でシトテック(Cytotec)とも呼ばれます。世界保健機関(WHO)は、妊娠12週未満であり、正しい服用の仕方に従えば、女性は、自分で中絶をできるとしていますが、日本ではまだ許されていません。

B. 人工妊娠中絶手術(12週までと12週後)

日本では、人工妊娠中絶手術のみが行われています。手術を受けられるのは、妊娠22週未満、つまり、21週6日までですが、妊娠初期、つまり、12週までと、12週以降では手術の方法が異なります。

-初期妊娠中絶 (12週まで)

妊娠12週までは、子宮内容除去術として、搔爬(そうは)法、つまり、内容を掻き出す方法、または、吸引法がとられます。子宮口をあらかじめ拡張した上で、ほどんどの場合は静脈麻酔をして、子宮の内容物を除去する方法です。搔爬法と吸引法では危険度の差はありませんが、日本の多くの病院では搔爬法が実践されているようです。

-中期妊娠中絶 (12-22週)

妊娠12-22週未満では、あらかじめ子宮口を開く処置を行った後、子宮収縮剤で人工的に陣痛を起こし、流産させる方法をとります。個人差はありますが、通常は、数日間の入院が必要になります。

-後期妊娠中絶 (22週以降)

妊婦側の申し出による中絶は法的に認められていません。医療上の理由で母体救命のため胎児除去の必要性が生じた場合でも、胎児が母体外でも生存可能な場合、帝王切開など胎児の救出も可能な方法をとることとされています。胎児生存不可能な状況、または、他の方法を施しても胎児の生存の見込みが無い時には、胎児の体を切断したり頭蓋骨を粉砕して産道から取り出す等の緊急措置が行われることもあります。

人工妊娠中絶手術は子宮の中という見えないところで行われるため、危険が全くないとは言えません。故に、病院で母体保護法指定医師のみが中絶手術を行うことができます。

危険かつ効果のない中絶方法

中絶が厳しく規制されている国々では、今日でも危険な方法を使って、女性が自分で中絶をしようとすることがあります。中絶が合法的で、豊かであるといわれている国に住んでいても、経済的問題や、プライバシーの問題から、危険な方法に頼らざるを得ない女性がいるかもしれません。これらの方法を使っても、多くの場合、中絶は失敗に終わることが多いだけではなく、女性の身体を傷つける高い危険性があります。

鋭利なもの、例えば、ハンガー、編み棒などを膣に入れたり、階段や自転車・モーターバイクなどからわざと落ちたり、転んだりする方法。

流産が起こる、と信じられているマッサージ、非科学的な呪術など。

薬草、果物等の服用。

訓練を受けていない治療をする人物による手術。

ハーブ、スパイス、果物などは中絶を引き起こすのに効果はありません。また、膣や子宮内に物質を入れることや、故意に転ぶことなどは、大変危険ですので絶対にしないで下さい。女性の体内を傷つけ、不妊症の原因となりうる炎症、大量出血が併発するリスクが高く、時には死に至る恐れがあるからです。マッサージや非科学的な呪術などに効果は期待できません。

ウーマン・オン・ウェブ 

日本では、女性が、薬を使い、自宅等で自分で妊娠中絶をすることは許されていません。ですが、世界保健機関(WHO)は、12週までの妊娠であれば、薬を使い、安全に中絶をできることを確認しています。女性からは、初期の妊娠ならば、なるべく自然流産に近い形で中絶をしたい、という声が多々聞かれます。中絶をする手段を選択できない、ということは、女性の性と生殖の権利が保障されていない、ということです。

薬を使った中絶は、質と効力ともに信頼できる薬、正しい薬の使い方の指示、それを注意深く実行することにより可能になります。

薬を使った中絶についてもっと知りたい方は、こちらにご連絡ください。info@womenonweb.org

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